田舎から帰った次の日、カーテンの隙間から差し込む光が顔に当たり、目が覚めた。 耳を澄ますと、外から小鳥のさえずりが聞こえ、心が澄んだような気分になる。 僕はあくびをしながら床に足をつき、ベッドを降りて、掛布団を整えた。 カーテンを開けると、窓の外には綺麗な青空と雲が幻想的に輝いていた。 こういう日の朝は、なんだか心地良く、今日一日が上手く行くような気がする。 さて、と僕はその景色を後に…
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コスモス 第二話「出逢い」
片側だけで六つの動輪がある、見たことの無いほど巨大な蒸気機関車だ。色は顔が銀色に塗装されていて、それ以外は黒かった。特徴的な煙室ドアには、プレートの代わりに二つの八角形の板が横に並んで付いていて、その下に大きなスカートがあった。 おかしいのは、機関車と炭水車の後ろだ。 車両の側面と屋根の上に戦艦であるような三連装の主砲に似たものが付いている車両が連結されているのだ。 いわゆる、戦闘車両…
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コスモス 第一話「不思議な体験」
七月。夏休みのある日。僕は今、親戚の家の近くにある山の中へ、一人で入っていた。 夏休み初日から数日、三泊四日で僕は母さんの親戚の家に家族で遊びに来ていてた。 周りには田や畑ばかりで、隣の家に行くのにちょっと歩いたり、コンビニがなかなか無かったり、電車が三十分に一本の田舎である。 山に囲まれていて、景色はとても綺麗だ。 本当ならお盆に帰る予定だったけど都合が合わなくて、夏休みが始まってすぐ…
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コスモス 序章「日常」
たまに、現実世界(ここ)とは別の世界があるんじゃないかと思うことがある。 目の前にあるこの世界じゃなくて、空の遥か向こうの星に、違う文明あるんじゃないか。 或いは、認識出来ていないだけで、違う次元にもう一つの世界が広がっているのではないだろうか。 最近のアニメや漫画では、よく異世界召喚や異世界転生なんてものがある。 僕が、もしも異世界に行けたら、なんてことをつい考えてしまう…