執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N08:奥義『13フェイズ構造』 さて、物語を理解する上で必須の法則、とは……と、当初はここで語っていく予定だったのだが、非常に有意義な本があったので、ここで必読書に推させていただきます。 沼田やすひろ・著 金子満・監修 キネ旬総研エンタメ叢書 『「おもしろい」映画と「つまらない」映画の見分け方』 『同「おもしろい」アニメと「つまらない」アニメの見…
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《オタクサバイバルNEXT》 第7回 芯を見逃すな ~ロボットアニメとは、玩具やプラモデルを売るためのCMである
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N07:芯を見逃すな ガンダムはロボットアニメである。 そして、ロボットアニメとは、玩具やプラモデルを売るためのCMである。この事実は動かない。 さらに言うなら、ファーストガンダムとは、CMであるにしてもただのプロモーションではなく、付加価値としてのドラマを見せる事を確立、完成させた作品であった。 この事を一歩離れて俯瞰すると、ガンダムというシリーズ…
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《オタクサバイバルNEXT》 第6回 主役は誰だったのだろう?~初代フリット編を振り返ってみると……
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N06:主役は誰だったのだろう? ガンダムAGEは、十五話で初代主人公編が終わり、十六話から二代目の息子の代に話がシフトした。 ここで改めて、初代フリット編を振り返ってみると……どうも、誰の物語だったのかが微妙にぼやけている感じがする。 物語における主役とは、ドラマの進行によって何らかの変化を見せる登場人物の中で、特に劇的な経験をし、大きな変化をした人…
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《オタクサバイバルNEXT》 第5回 散歩なのか冒険なのか?~同じ子供向け作品であるポケモンとAGEを比較してみようと思う
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N05:散歩なのか冒険なのか? 主人公の変化の幅が比較的小さいのが子供向け、大きいのが大人向け、という傾向がある事は前回話した。 そして、この振幅が小さいAGEは子供向け企画だからなのではないか……と推測もした。 しかしここで一つ疑問が出るかもしれない。 「だとしても、AGEはポケモンほどには面白くない」と。 前回までは、シリーズ物だと言う事で、元来…
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《オタクサバイバルNEXT》 第4回 これは良い点? 悪い点?~初代ガンダムとAGEでは、企画者の意図するところで決定的な違いがある
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N04:これは良い点? 悪い点? 前回で、初代ガンダムとAGEの第十話までの展開を比較してみた。 さて、ここで一つ考えねばならない点がある。 比較によって浮き上がってきた差異は、果たしてそれぞれの良い点、悪い点のどちらなのだろう? 箇条書きトリックとして、AGE叩きを前提に誘導するなら、これは悪い点にも見える。 しかし、視点を変えてみるとこれが意外…
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《オタクサバイバルNEXT》 第3回 十話までを比べてみよう~初代とAGEの主人公の抱える『葛藤』と『断絶』を見てみる
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N03:十話までを比べてみよう さて、それではいよいよ、初代ガンダムとAGEの比較講評の実践をしてみよう。 とはいえ、AGEはまだ未完なので、ここではそれぞれの第十話までの比較、という形にしてみたい。 まずは主人公の抱える『葛藤』と『断絶』を見てみる。 初代ガンダムの主人公、アムロは、本質的には引きこもりがちで、自分の興味を満たす事に人生を捧げたいと…
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《オタクサバイバルNEXT》 第2回『物語』に必要な『葛藤』と『断絶』~『AGE』ですが、低評価に対してちょっと弁護しにくい理由があります。その理由とは……。
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N02:『物語』に必要な『葛藤』と『断絶』 ガンダム久々のテレビシリーズ新作である『AGE』ですが、周辺であまりよい評価を聞きません。 まあ、ガンダムの新作はいつもこうと言えばそうなんですが(★補1)、今回ばかりは、1クール目前まで視聴した現在、低評価に対してちょっと弁護しにくい理由があります。その理由とは……。 と言ったところで前回の続き。キャラデザイ…
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《オタクサバイバルNEXT》 第1回「オリジンの完結とAGEの開始」 ~「リメイク作やシリーズ新作の分析法」などを考察してみたいと思います。
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 N01:オリジンの完結とAGEの開始 私事(★補1)であたふたしている間に、世の中激動してまして、ちと予告とは違った方向へシフトします。 とりあえず、ガンダムの話題と言えば、『ジ・オリジン』の完結、アニメ化企画始動と、AGEの放送開始でしょうか。 そこで、「リメイク作やシリーズ新作の分析法」などを考察してみたいと思います。 批評・レビューには、どうして…
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<<通巻38号>>『ガンダム』を見よう その5 ~「長期シリーズ化の閉塞感を打破したい」制作当時の送り手側の思惑と都合
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 38:『ガンダム』を見よう その5 「∀への道」 『Gガンダム』『ガンダムW』『ガンダムX』の三作品は、放送枠的には富野監督の宇宙世紀もの(今のところ)最終作になっている『Vガンダム』を引き継ぐ形で製作された、それぞれ別々の監督達による作品群である。 対して『∀ガンダム』は、やや間をおいて、別放送局の別枠で製作されたモノだ(★補1)。 『ガンダム』と言…
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<<通巻37号>>『ガンダム』を見よう その4 ~ガンダムは基本「年代記」であり、「歴史のうねり」的なモノが裏の主役であるという部分である
執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺 37:『ガンダム』を見よう その4 「U.C.編・3」 さて、前回まで、『ガンダム』の「U.C.」を網羅してきた……もちろん、このクラスの作話題ともなると、全部見るのが一番オモシロイのではあるが、今回の目的は「要点を切り取る事」の実習なので、ここで視聴方針を立てて、見るべきタイトルを選りすぐってみる事とする。 着目すべき点は、ガンダムは基本「年代記」であ…