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コスモス 第十六話「戦うという事」
その船は異様だった。禍々しい外観もそうだけど、威圧すように街の上を低く飛んでいる。 「普段この辺をよく飛んでるの?」と、揺れる車内で僕は訊いた。 「いや、見たことないよ。何かを運んでる…?」と、考え込むような素振りを見せながらハンザは答えた。 何故か、冷や汗が肌を伝う。 エンジン音が響き、周りの景色がどんどん流れていく。 ようやく街にたどり着く頃には、街にいる人々は船を見上げて…
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コスモス 第十五話「田舎道」
ブラインドの隙間から陽の光が差し込み、目が覚めた。 薄っすらと、白い天井が目に入った。 「ここは……?」 僕は少し体を起き上がらせ、薄暗い部屋で、霧がかかったように安定しない頭の中をゆっくりと整理する。 そうか、ハンザの家に泊まってたんだっけ。 昨日のことを思い出しながら身の回りを見ると、隣でイオがすぅすぅと、気持ちよさそうに眠っている。 その姿に僕の心臓は大きく跳ねて、眠…
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コスモス 第十四話「お泊り」
夕方、コスモスの戦闘指揮所で、今夜はハンザの家に泊まることをコスモスに伝えた。 「分かりました。着替え等必要な物を生産車両にてご用意します」 「うん、ありがとう。コスモス」 素直にコスモスにお礼を言うと、中央のモニターに表示されたリングが点滅した。 「ご主人様。私は先に、必要な物を取りに行ってきますね」 そう言うと、イオは後ろの車両に移動した。 コスモスに長く間いたイオの方が、…