施設で、認知症の方がいて今までの入居者より数段大変な人が入居されて3週間くらいたった。
一見、普通の人のように見えるが…これがまた、難点。
今まで自由に独り暮らしされてた人が、いきなりの施設入居でご本人は当惑され何故ここにいるのか分からないご様子。
とても体格のよい男性の方だが、入居したその日から自分は幽閉されてると思い込んでいるので施設より脱走を企てているのが分かる。
スキあらば窓ガラスをガチャガチャと開けようとしたり、非常階段の鍵を腕力で壊そうとされたり…。
ずっと、身内に連絡をとりたいと休む暇なくヘルパーに言ってこられる。
しかし、少し時間がたつと自分の言ったことや周囲から言われたことも、忘れてしまうのが認知症。
そのせいもあるのは分かるが…少々、暴力行為に走られるので周囲は大変だ。
まだ、他入居者に被害はないが…その芽はありそう。
他入居者の安息の場が消えそうなので、不穏気味なのをどうして鎮めようかと毎日検討中。
その入居者…今日は、特に不穏気味にて外に3度ほど散歩にお連れした。
午前中にヘルパーが一名同行。
なだめられて大人しく帰ってくる。
2度めは、近くのパン屋に行ったものの何も買わず何も飲まずに何事もなく帰ってくる。
(主任と私が他入居者一名と同行)
しかし、この時点から煙草の自販機を探されていた。
3度目は主任が一人で外出…施設近くのコンビニにお連れする…が事件発生。
そこで煙草だけを買い、ライターはないからと(実際には店にあったが認知症なので)そのまま帰宅しようと促したところ、いきなり交通量の激しい通り沿いの道路へと走って入居者自身が飛び出した…。
同時に、主任が必死にその腕を掴んで引っ張ってインカムで施設にいるホーム長に助けを要請。
ことなきを得るが、主任が半泣きで帰ってきたことで他のヘルパーとナースが驚いて…施設玄関前に慌てて駆けつけた様子…。
しかし、施設内の入居者の見守りも重要ということで一旦皆な中に入った後に、認知症入居者がなかなか戻ってこない事への心配から一階に降りた私。
ホーム長がなだめながら、まだコンビニ近くに付き添われていると事務員の方からちょうど話を伺ったときだった…。
その間か取り押さえる時なのか、2~3発入居者に顔を強打されたホーム長が…青い顔をして施設に戻って来る、その道すがら…たまたま近所の人が通りがかり、施設内の一階にいた私を確認、呼ばれたので外へ出た。
ホーム長に変わり、まだ興奮冷めやらぬ入居者を今度は私が引継いで付き添いながら施設内までお連れする役目を頼まれる…。
皆、女性なので大変だ。
それからが、長くて他入居者より隔離の上…主任、私で怒りを沈静化するために話を傾聴する必死の努力をしていた。
拘束厳禁で、常にそれを頭に置いての対応だった。
正面玄関が開く時は、脱走しそうになるので急いで施錠しての行動…身体強打を受けるのは覚悟の上。
へルパーは、そんな訳でいつも精神面と身体を張って職務を全うしているのだ。
なんか、気苦労の一日だったな~。