そうですかぁ、初代三平師匠も、もう三十三回忌なんですね。
あいにく、小生の世代ではリアルタイムで見ては居ないのですが、TVでは度々VTRが流れます。
好きなんですよねぇ、あのノリ。邪道と言われようがね。
そもそも、ちゃんと笑わせてくれるのって、大事ですよ。
芸術だなんだとお高くとまって、ふんぞり返って他者をこきおろし、己はさび付いた見世物を繰り返すだけ。
そんなモン、お役所が金を出した所で、見る人々の心は打ちません、裾野も広がりません。
三平師匠は、低俗と言われようが、こうして今でも慕われるように、人々の心を鷲掴みにしたんですからね。
でもね、実際に仕事への姿勢はとても真摯なものだそうですよ。
寄席の映像を見ても判ると思いますが、高座に上がる時は、きっちり紋付袴ですからね。他の噺家さんは、大抵着流しで、せいぜい羽織が殆どですから。
TVでの司会でも、タキシード姿で私服で軽くって事は無かったんですから。
また、更に古典落語を息子さん、すなわち現・九代目林家正蔵師匠に稽古つけるときは、厳しかったそうで。
でも、それは多数のお弟子さんを抱える中、息子だからと甘やかせないとの、責任感から生じた物との話。
ホントね、物事は一面だけ見てても判らん物ですな。
そんな訳で、今回は初代林家三平師匠を。しかも、高座の姿ではなく伝説のTV番組『踊って歌って大合戦』のイメージで。
残念ながらこの番組、VTRが一切残ってないそうで。見たかったなぁ…。