介護施設名での…道迷い客?

その日、たまたま入居者の洗濯類を外に干そうと施設の玄関から裏の物干し竿のあるところに行こうとした時の出来事。
生垣の外側から、「あの~」
か細い声のいかにも気弱で自信のなさそうな中年男性が自転車にまたがって、やっと声をかけてきたんだな~とわかる人が目に入った。
どうしたのかと、その人がビックリしない程度のほどよい声音にて訊いてみた。
すると、横文字系の施設名を並べて…ここは、そういう名前の施設ですよね?
と断定して訊いてきたので、思わず焦った。
看板出ているでしょ…(汗)
私は、迷わず「違いますが…。」
と答えた。
しかし、なかなか理解してもらえずに苦慮。
「ちなみに、OOさんていますか?」
とまたもや訊いてこられる。
何でも、この男性…知り合いの女性がそこに勤務しているからという情報をどこかで得たらしい。
「そういう名の女性は存在しませんけど」
と返答するが…。
住所を伺ってはみるものの…おおまかな位置関係しかハッキリとはわからない様子?
この人、当てずっぽうでうちの施設に来たということになる。
一応、正直にこの近くにそういう施設名は聞いたこともないとだけは付け加えた私。
すると、しばらくしてガッカリした表情で「すいません…」とだけ言って立ち去った。
世の中には不思議な人がいるもんだ。
けれど…実は、飲み屋のどこかで知り合っただけの女性が適当に言った施設名でそこに働いてると、この人にウソを教えたとも考えられる。
う~ん、深くは訊けなかったこのもどかしさ…。

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